ソーシャルメディアポリシー

1. 目的と適用範囲

このポリシーは、NPO法人シフトエイティ(以下「当法人」)がソーシャルメディアを活用する際の基本的な考え方と行動基準を明確にし、活動の透明性と信頼性を確保するとともに、受益者および関係者の安全と尊厳を守ることを目的とします。

SNSは、当法人の活動を広く知ってもらい、支援の輪を拡げるための重要なツールです。同時に、誤解や不利益を生まないための慎重かつ責任ある運用が求められます。

適用対象

本ポリシーは、次のいずれかに該当する者に適用します。

  • 当法人の役員、常勤・非常勤スタッフ
  • 当法人の業務に従事するインターン、プロボノ
  • 当法人の活動に参加するボランティア

本ポリシーは、団体の公式アカウントだけでなく、関係者の個人アカウントで行う発信にも適用します。特に受益者や現地活動に関する発信は、受益者保護・個人情報保護の原則を遵守します。


2. 対象SNSと運用方針

対象SNSは、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、YouTube、TikTokなどです。

各SNSは特性が異なりますが、運用方針は共通して以下の原則を守ります。

  • 情報は事実に基づき、正確性を保つ
  • 誤情報や誤解が生じた場合は速やかに訂正または説明を行う
  • 受益者や関係者の尊厳を損なわない
  • SNSは活動の透明性を高め、支援者との信頼関係を構築するために活用する

公式アカウントは広報担当を中心に管理し、投稿の質と一貫性を維持します。個人アカウントで活動に関連する発信を行う際は、本ポリシーの趣旨を踏まえてください。


3. 発信内容の基本原則

  1. 真実性・正確性の確保  
    事実確認を徹底し、不確かな情報は発信しません。誤りが判明した場合は速やかに訂正します。
  2. 差別的・中傷的表現の禁止  
    人種、宗教、性別、性的指向、障がい、社会的地位などに基づく差別的または中傷的な表現は行いません。
  3. 政治的・宗教的発信の方針  
    特定の政党や宗教団体への直接的な支持・反対は原則として控えます。ただし、人権擁護、差別や暴力の反対など、普遍的価値の尊重に基づく立場表明は可能です。その場合は事実確認を行い、可能であれば団体内での合意形成を経て発信します。
  4. 誤情報や炎上への対応  
    問題が発生した場合は事実確認を優先し、必要に応じて訂正・削除・説明を行います。個人判断ではなく、広報担当と連携して対応します。

4. 受益者・関係者の保護

  • 個人情報の保護
    受益者や関係者の氏名、住所、学籍番号、電話番号、位置情報など、個人を特定できる情報は、本人の明示的な同意なしに発信しません。
  • 肖像・名前・位置情報の利用ルール
    受益者の写真・動画・氏名・活動場所などを発信する場合は、事前に本人、必要に応じて保護者や関係者の同意を得ます。位置情報は原則として削除または非表示とします。
  • 未成年・弱い立場の人への配慮
    未成年や社会的弱者に関する発信では、尊厳を守り、偏見や差別を助長しない表現を心がけます。過度に感情をあおる映像や説明は避け、背景や事実を正確に伝えます。
  • 個人アカウントでの配慮
    個人アカウントで受益者の写真やエピソードを紹介する場合も、上記のルールに従い、同意を得た上で団体の広報担当に確認します。

5. コンテンツ制作と写真・動画の取り扱い

  • 撮影時の許可取得と記録
    撮影は、事前に同意を得たうえで行い、同意の有無や範囲を記録に残します。受益者が同意を撤回した場合は、関連する素材を速やかに削除します。
  • 加工・編集のルール
    写真や動画は色調や明るさの調整など事実を損なわない範囲で編集可能ですが、人物や状況を歪める加工は禁止します。
  • キャプション・説明文
    事実に基づき、誤解や偏見を招かない表現を使用します。必要に応じて背景説明を加え、単なる感情的訴求にならないよう配慮します。

6. 投稿時の注意事項

  • 著作権・引用ルール
    他者の著作物(写真、動画、文章、音楽等)を使用する場合は、著作権者の許可を得るか、利用可能なライセンス(例:Creative Commons)を確認します。引用する際は必ず出典を明記します。
  • 個人見解と団体見解の明確化
    個人アカウントで活動や関連テーマについて発信する場合は、個人の意見であることを明記し、団体の公式見解と混同されないようにします。
  • タグ付け・位置情報の扱い
    活動地や受益者の位置が特定できる情報は原則として非表示にします。タグ付けは関係者の同意を得た上で行い、不適切な関連付けや誤ったタグ付けは避けます。
  • 個人見解と団体見解の明確化
    個人アカウントで活動や関連テーマについて発信する場合は、団体の公式見解と混同されないようにします。 また、関係者の発信は必ずしも当法人の公式な立場を代表するものではありません。

7. 不適切な利用への対応

  • ポリシー違反時の対応
    ポリシーに反する発信や行為が確認された場合、速やかに該当投稿の修正や削除を求めます。重大な違反や繰り返しの違反があった場合には、注意喚起、活動への関与制限、契約解除などの措置を講じることがあります。
  • トラブル発生時の対応
    SNS利用による誤解やトラブルが発生した場合は、まず事実確認と関係者の安全確保を優先します。その後、広報担当や責任者と連携し、必要に応じて公式見解や声明を発表します。
  • 権利侵害への対処
    著作権や肖像権の侵害が判明した場合は、速やかに該当コンテンツを削除し、関係者や権利者に連絡を行います。

8. 安全管理とアカウント保護

  • パスワード管理
    推測されにくい強固なパスワードを設定し、定期的に変更します。
  • 二段階認証の利用
    可能な限り二段階認証(2FA)を有効化し、セキュリティ強化を図ります。
  • 権限の管理
    公式アカウントへのアクセス権限は必要最小限の担当者に限定します。着任・退任時には速やかに権限を付与・削除します。
  • 異常アクセスへの対応
    不審なログインやアカウント乗っ取りの疑いがある場合は、直ちにパスワードを変更し、責任者に報告します。

9. 改定と周知

  • 改定の実施
    法令改正、社会情勢の変化、SNSの仕様変更、団体の活動実態に応じて本ポリシーを見直します。
  • 改定手順
    改定案は責任者の承認を経て確定します。
  • 周知方法
    改定後は公式ウェブサイト、内部共有ツールにて案内を通じて速やかに共有します。ウェブサイトには最終更新日と有効開始日を明記します。

最終改訂日:2025年8月14日
有効開始日:2025年8月15日