どれほどささやかであっても、持ちうるものを分かち合えば、社会は少しずつ変わっていける——。

この信念のもと、私たちはこれまで「SHIFT80(シフトエイティ)」という名で、ケニア・キベラスラムのコミュニティとともに歩んできました。

はじめは、2018年の生理用品と月経教育、女の子たちの自助グループの支援から始まりました。

生理用品がないことで生理期間中は学校を欠席しなくてはならない女の子たちがいることを知り、「教育を受ける権利」がいかに脆く、そしていかに大切かを、現地の声が教えてくれました。

2022年からは、現地に雇用を生み出すことを目指して、アパレル事業に取り組むようになりました。

そして、2024年からはアフリカ最大の古着輸入国で、服の最終処分場とされているケニア古着アップサイクルファッションの取り組みを通じて、現地の人々の手で未来を創る挑戦も始めています。

2025年まで、SHIFT80は株式会社こたつの非営利事業として、余剰利益の80%を再分配するユニークなモデルのもとに運営してきましたが、私たちの活動が広がるにつれ、ファッションだけを手段としない、もっとほかの方法も必要だと感じるようになりました。

私たちは、ケニアのスラムで暮らす子どもたちが毎日ごはんが食べられて、そして安心して学ぶことができる環境をつくりたいと、活動をはじめました。その目的を達成するために、その山を登るために、手段はひとつでなくてもよいと思い至ったのです。

その思いから、このたびNPO法人シフトエイティを設立しました。

アパレル事業だけではなく、応援してくださるみなさまと手をとりあいながら、進んでいけたらと考えています。

私たちは今後も、みなさま、そしてなにより現地の人びととともに課題に向き合い、助け合い、分かち合いながら、「ともに未来をつくる」関係を育んでいきます。

支援する/される関係ではなく、共に立ち、共に生きる。その姿勢こそが、SHIFT80の原点です。

これからの歩みも、どうか見守っていただけたら幸いです。